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電車にて

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投稿者: 子 龍 2016/03/19 18:47

  ふっ、と顔を上げると一人の女性が眼の前に立っていた。

子龍は、電車の中で座っている。これから職場に向かうところである。少し疲れていた。金曜日の仕事を終え、少し早めに起きてジムに行っていた事もあり、席に座ると目をつぶっていた。

目の前の女性は、スマートフォンを見ていた。いつの間に席の前に立っていたのだろう?電車内は空いてはいるが、席はかろうじて埋まっている。

美人な女性である。しかし、当たり前であるが、一瞬視界に入っただけで再び頭を垂れた。また、瞑想に入る子龍。

どれ位の時間が過ぎたことか、時間にして1~2分だと思う。再び顔を上げると美女はもういない。降りたのだろうか?

少し驚いた!軽く車内を見渡すが、女性は見当たらない。幻でも見ていたのか?それ程一瞬で気配が消えたように感じられた。

正直、駅に着いたかもわからなかったが、降りたのだろうと考える事にした。

 

木場駅に着く。子龍は降車する為、ドアへ向かう。目の前にはやはり木場駅で降りるであろう恰幅の良い女性がドアの前に立つ。子龍はその女性の後ろに立つ。

ふっ、と後ろを振り向くと先程、目の前にいた女性が前に座っていた席から死角の場所に見えた。なるほど、子龍は納得した。

降車ドアが開く。ドアの向こうには、少々混んでいるなと思えるほどの人混み。

体の大きな屈強そうな男性がドアが開くと同時に乗り込む。端には寄っていたが、降りるより微妙に先に乗ってきたようだ。

恰幅の良い女性と肩が少しこすれた。

バランスを崩した男性が、少し下がる。女性はドアから降りて、前に。続いて子龍、その男性とすれ違う。男性がつぶやく。決して大きな声ではないがはっきりと力強く。

「なんだ~、あのデ〇!」

 

ええぇ~、言うのそれって言うか、アンタの方が悪いよ!東京の電車ローカルルールは、降りる方が先だよ

ってなことがありました


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